子供のパソコン教育というと、たいていの場合、簡単な「お絵描きソフト」から始まります。
我が家の場合もそうでした。 でもいまでは、その対極にあるハードウェアから入ってもいいんじゃないか、と思っています。
実際、ゲームしかやらなかった長男のタイチが、パソコンそのものに急に興味を示し始めたのは、ケースを開けて中を覗いたときから。それは、子供用にと私が初めて自作したパソコンでした。長男のタイチが小学校の2年になったばかりのころのこと…。
「これがCPU。この中で1秒間に何億回も計算するんだよ。パソコンで一番大切な部品だ。」
「スゴーイ! 計算の天才だね。ここにささってるものは?」
「ビデオボード。画像を写すこと担当。」
「これは?」
「サウンドボード。音を出すことが主な仕事だ。このなかにいろんな音の材料が入っている。」
「この全部が乗っかってるでっかいヤツは?」
「マザーボード…」
「なんだか、どこかの街を空の上から見てるみたいだね」
――この"街"を自分も作ってみたい…このとき、そんなふうに思っていたのかもしれません。やけに、吸い付けられるように眺めていたっけ…。
「ボクも作ってみたいなあ…」
「そうだね、もう少し大きくなったらね」
"もう少し大きくなったら"――いま思い返せば、そのとき私の頭の中では、たぶん中学生ぐらいを想定していたような気がします。
Text:DigiPaPa
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